第14回国民読書の一環として、9月6日、ポーランド広報文化センターは、駐日ポーランド共和国領事とともに駐日ポーランド共和国大使館にて、ヤン・コハノフスキによる『フラシュキ(原題:Fraszki)』の朗読会を行いました。本イベントには、在日ポーランド人コミュニティを代表される皆さまや、ポーランド広報文化センター主催で毎年開催される日本人のためのポーランド語スピーチコンテストの受賞者、東京外国語大学の学生、教員、卒業生を含むポーランド語を学ぶ日本人の皆さまにご参加いただきました。
開会のご挨拶はポーランド広報文化センター所長ウルシュラ・オスミツカ氏と領事のウカシュ・オスミツキ氏が述べ、イベントの起源である2012年の国民読書について触れました。続いて、ポーランド広報文化センター協力のもと2022年に《ポーランド文学古典叢書》シリーズとして出版されたヤン・コハノフスキ著『歌とフラシュキ(Pieśni i fraszki)』の邦訳を手掛けたポーランド文学の権威かつ翻訳者である関口時正教授によるレクチャーも行われ、ヤン・コハノフスキの豊かな詩の世界へといざないました。関口時正教授は、ポーランドの文化、文学および言語の普及における多大な貢献により、2025年に文化功労章「グロリア・アルティス」金メダルを受賞されています。
本イベントの参加者たちは『フラシュキ』より抜粋された有名な詩からあまり知られていないものまで(”Na lipę”, “Na zdrowie”, “O doktorze Hiszpanie”, “Na gospodarza”, “Do gór i lasów” など)様々な戯れ歌(フラシュキ)を朗読しました。朗読後には、ポーランド広報文化センター文化担当ヤロスワフ・ヴァチンスキ氏による古ポーランド語のクイズで、本作の原文に登場する古ポーランド語 łacno, snadnie, zawżdy, łątki, poszańcować といった単語の意味を問うなどして会場が盛り上がりました。今回の国民読書を通じて、在日ポーランド人コミュニティの皆さまをはじめ、ポーランド語を学ぶ日本人の皆さまにもヤン・コハノフスキの作品について知識を深め、古ポーランド語に触れる良い機会となりました。
改めまして、今年の国民読書に積極的にご参加くださった皆様に感謝いたします。来年の朗読会にもぜひお越しください!
写真:ポーランド広報文化センター


















