9月5日、神奈川県立地球市民かながわプラザ「あーすぷらざ」(横浜市)にて、第二次世界大戦終結80周年を記念してのワルシャワ蜂起博物館展『ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥』が開幕しました。同展は日本でこれまでに広島(2023年11月15日~2024年2月5日)、大阪(2024年4月16日~7月17日)、札幌(同8月8日~30日)、敦賀(同11月3日~2025年2月24日)、東京(2025年5月12日~6月10日)を巡回しており、今回が6都市目の開催となります。
ワルシャワ蜂起博物館およびワルシャワ市を主催者とする本展は、ポーランド広報文化センターの協力のもと、駐日ポーランド共和国大使館およびあーすぷらざの皆さまによるサポートを受け、今回の開幕を迎えました。
オープニング式典では、ポーランド広報文化センターウルシュラ・オスミツカ所長の開会の挨拶に続き、駐日ポーランド共和国大使館次席トマシュ・グヴォズドフスキ参事官が登壇、神奈川県文化スポーツ観光局グローバル戦略担当部長.脇坂道 裕様、ワルシャワ蜂起博物館ヤン・オウダコフスキ館長より、それぞれご挨拶を頂きました。
「ここ横浜における本展の開幕という非常に重要な場に立ち会えますことを、私は誇らしく思うと同時に、心揺さぶられる思いでいっぱいです。というのもこれは、国際社会が国際問題について考え、理解を深め、世界平和を広めることを促すものであるからです。この極めて意義深い展示は、蜂起の記憶が、それを生き延びた最後の一人がこの世を去ったとしても、それとともに失われることはなく、また多くの人々が滅亡を宣告したこの都市の心臓がその鼓動を止めることはない、ということを信じさせてくれます。それはここ横浜が、前世紀、2度にわたって悲劇的な状況の中で破壊されたにもかかわらず、その心臓が鼓動を止めることのなかったのと同じです。ここ横浜に住む人々の尽力により、この街には活気が倍増して戻ってきたのです」――ワルシャワ蜂起博物館館長オウダコフスキ氏は自身の挨拶の中でこのように語り、開幕を宣言するともに、自ら展示解説をしながら来場客を案内しました。
同展示はワルシャワがたどった命運を3つの時代に分けて紹介しています。まずは戦前の、ヨーロッパの一首都として盛んな文化的活動とともにダイナミックに発展を遂げるワルシャワ。それに続くセクションでは、ドイツ軍占領下のワルシャワでヒトラー政権がユダヤ人やポーランド人に対して行った政策、そして街中で行われたテロ行為や極限の状況下におかれた市民たちの生活を展示します。最後には、まるで灰の中から甦る不死鳥のように、がれきの中からの復活を遂げ、先進的メトロポリスとなったこの都市の復興の様子に焦点を当てます。
『ワルシャワ。灰の中から甦る不死鳥』展は、横浜の「あーすぷらざ」にて2025年11月4日までご覧いただけます。
展示の開幕式後には、同じくあーすぷらざにて映画上映会を実施しました。蜂起博物館オウダコフスキ館長による解説に続き、ヤン・コマサおよびヴワディスワフ・パシコフスキ監督制作の映画『ワルシャワ蜂起』(2014年)が上映されました。
写真:ポーランド広報文化センター














