ポーランド絵画、彫刻、版画の傑作、ポーランド人考古学者が発見したファラスの古代壁画、中世現代美術――すべてを、家の外に出ずに、ワルシャワ国立美術館の新しいポータルサイト(2020年10月半ばオープン)で、見ることができます。
「デジタル版ワルシャワ国立博物館https://cyfrowe.mnw.art.pl/en/homeは、博物館が所蔵している80万点以上の博物館所蔵作品から、6万点もの作品を公開しています。デジタル化されたコレクションのおかげで、誰もがPCやスマホで素晴らしい美術作品を見ることができるのです。その中には、通常は展示場所が限定されている、または素材が敏感なために、倉庫に保管されている作品もあります」――デジタル版ワルシャワ国立博物館デジタル化・記録部門部長カロリナ・タバクはこう話します。
「デジタル版MNW(ワルシャワ国立博物館)の新しいポータルサイトによって、誰もが住んでいる場所と関係なく、ワルシャワのポーランド国立博物館見学に出発できます。サービスはサインインしてから使います。利用者は時間軸に沿って収蔵品を眺めていくことも、個別の傑作を眺めることもできます。自分が検索した記録はポータルサイトの個人プロフィールに記録されます。特に注目に値する作品は、傑作部門(https://cyfrowe.mnw.art.pl/pl/arcydziela)に入っています」――カロリナ・タバクは話します。「主題別検索(https://cyfrowe.mnw.art.pl/pl/sciezki-tematyczne)もお勧めです。博物館の収蔵品、広義の文化現象――例えば、砂漠の傑作ファラス、『犯罪と死』、『子ども』、『美術家の工房にて』――に関する双方向的展示です。」――彼女はさらにこう話します。ワルシャワ国立デジタル美術館では、例えばヤン・マテイコの『グルンヴァルトの戦い』(https://cyfrowe.mnw.art.pl/pl/katalog/509927)もクローズアップで観ることができます。特別のボタンをクリックすれば、描かれている人物を近くから知ることができます。
美術愛好者は、特にお気に入りの作品の写真をダウンロードできます。ポータルサイトでは、美術作品の写真には、著作権を含め、それらを加工するための条件についての情報が記載されています。パブリック・ドメインの作品(作者の死から70年以上経過している場合)は、制限なしにダウンロードし、加工し、商業的にも利用できます。デジタル版MNW(ワルシャワ国立博物館)のポータルサイトに収録されている複製品は、自身のガジェット作りにも使えます。
「新しいデジタル版MNW(ワルシャワ国立博物館)は、まったく新しい画質の写真たちです。この企画の要素の一つは、最新の写真パビリオン作りです。最新の機械によって、最高水準で美術作品の写真を撮ることができます」――カロリナ・タバクは強調します。ワルシャワ国立博物館の所蔵品のデジタル化には、数十名が参加しました。作品は修復して準備する必要がありました。写真工房に運ばれたものもあれば、大きな作品は、博物館の中央ホールで撮影されたり、クルリカルニャ宮殿前のテントで撮影されたものもあります。ワルシャワ国立博物館のデジタルバージョンの作成作業中、私たちは多くの作品を、新たに発見し、これまで知らなかった作品の美に見とれてしまいました――それまで倉庫に収蔵されていたからです」――カロリナ・タバクは話します。
デジタル版MNW(ワルシャワ国立博物館)は、今後、ワルシャワ国立博物館の見学を計画する助けにもなるでしょう。お求めの作品が現在展示されているかどうか、どこでそれを見ることができるかを調べられるからです。ポータルサイトはポーランド語・英語で見られます。
新しいデジタル版MNW(ワルシャワ国立博物館)は、「開かれた国立博物館。ワルシャワ国立博物館所蔵品のデジタル化と公開」プロジェクトの一環として誕生しました。欧州地域開発基金の資金援助を受けています。運営プログラムである、デジタル・ポーランド、「公共セクター情報のデジタル公開と活用」「文化所蔵品のデジタル公開」の一環としてです。プロジェクトはまた、文化国家遺産省予算からも資金助成を受けています。