才能あふれるポーランドの若手デザイナーたちが、Polish Graphic Design財団の招待を受け来日し、ポーランドデザイン界の功績を紹介しました。10月15日から29日まで、ポーランドのアーティストたちによる新プロジェクト 「EuroAsiaDesign2024」の一環として、一連のアートイベントが催されました。本プロジェクトは、ポーランド共和国文化・国家遺産省、アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュート、ポーランド共和国外務省の助成を受けています。
プロジェクトのオープニングセレモニーは、10月16日に新しく東京で開店したポーランド料理店「アニ・ムル・ムル」で行われました。ネットワーキングを兼ねた今回のイベントでは、アンナ・チュシュ、パトリック・ハルジェイ、アダ・ジェリンスカ、クキ・イヴァンスキの作品が紹介されました。
同プロジェクトの開催期間中、東京・代官山の蔦屋書店で、ポーランドのデザイナー、ヤン・バイトリクとパトリック・ハルジェイのポスター作品および出版物の展示が行われました。ヤン・バイトリクはアートブック「TOKYO METRO」を、パトリック・ハルジェイはポーランドのデザイン史に関連した出版社を紹介しました。カロル・シリフカ、ロマン・ドゥシェク、ヤン・ホレンデルなどによるデザイン作品のほか、今回の来日に合わせて特別に準備された出版物もピックアップされました。
この展示会に際し、以下の関連イベントも催されました:
【10月17日】東京工科大学にて、アンナ・チュシュ、パトリック・ハルジェイ、アダ・ジェリンスカによる講義およびディスカッションが行われ、学生たちと交流の場を持ちました。 また同日、東京都立大学では、クキ・イヴァンスキによる学生向けの講演とワークショップも実施されました。
【10月18日】株式会社モリサワにおいて、アンナ・チュシュとクキ・イヴァンスキがタイポグラフィとフォントデザインに関する講義、ディスカッション、業界ミーティングに参加しました。
【10月19日】東京・銀座で高い知名度を誇るギンザ・グラフィック・ギャラリー ”ggg”において、ポーランドと日本のグラフィックデザインをテーマとした国際カンファレンスが開催され、アンナ・チュシュ、パトリック・ハルジェイ、クキ・イヴァンスキ、田中良治、高田唯、上西祐理が参加しました。
【10月20日】東京・代官山の蔦屋書店で、ヤン・バイトリクとパトリック・ハルジェイとの交流ミーティングが行われ、出版物へのサイン会とともに、観客からの質問に答えるQ&Aセッションも行われました。
【10月21日】東京にてポーランドと日本のアーティストが参加する「ネットワーク・デザイン・ビジネス・ミートアップ」が開催され、ヨーロッパとアジアのデザイン市場に見られる特徴ついて、特に日本、台湾、イギリス、ポーランド、フランスにおけるデザインコミュニティ間の違いや共通点について、議論が交わされました。
【10月22日】ポーランドと日本のイラストレーターたちが集まる「ネットワーク・イラストレーション・ミートアップ」が催され、参加者たちが自分のポートフォリオを紹介し、これまでの経験を語りながら、アジアとヨーロッパでのクライアント間協力について話し合いました。
【10月23日~25日】クキ・イヴァンスキが、バンタンデザイン研究所、東京都立大学、大阪芸術大学でそれぞれ講義とワークショップを行いました。
本プロジェクトは、ポーランド広報文化センターの助成・企画協力を得て実現しました。
写真: Polish Graphic Design / Kyle Broyles