11月15日、広島交響楽団の拠点(JMSアステールプラザ)の前庭で、傑出したポーランド人作曲家クシシュトフ・ペンデレツキを讃えるベニバナトチノキ植樹式が行われました。
作曲家(1933年11月23日生まれ)の生誕90周年を目前にして催された式典には、パヴェウ・ミレフスキ 駐日ポーランド共和国大使、前健一 広島市副市長、バルバラ・スハボフスカ アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュート所長、苅田知英 在広島ポーランド共和国名誉総領事、パヴェウ・ウキェルスキ、ダリウシュ・ガヴィン ワルシャワ蜂起博物館両副館長、そしてウルシュラ・オスミツカ ポーランド広報文化センター所長が出席しました。
式辞「ポーランドの友へ」を広島交響楽団のマエストロ下野竜也 音楽総監督が読み上げました。広島交響楽団の蔵川瑠美 コンサートマスター(バイオリン)が、クシシュトフ・ペンデレツキの作品を演奏し、式典に芸術的な彩を加えました。
クシシュトフ・ペンデレツキは日本を愛し、何度も訪日しました。広島では、1994年に初めて広島交響楽団と共演し、その次はポーランド・日本国交樹立100周年の2019年でした。2004年には、高松宮殿下記念世界文化賞を音楽分野で受賞しました。彼の最も代表的な作品は、広島への原爆投下の犠牲者に捧げられた楽曲「広島の犠牲者に捧げる哀歌」です。
自然もまた、巨匠の熱愛の対象でした。クシシュトフ・ペンデレツキはルスワヴィツェに自ら設計した庭園で過ごすのをとても愛し、暇な折にはきまって訪れました。作曲家が2020年に死去した後、ルスワルスワヴィツェの庭園はアダム・ミツキェヴィチ・インスティチュートが国際プロジェクト「ペンデレツキの庭」を立ち上げるヒントになり、その一環として、クシシュトフ・ペンデレツキが生前親交のあった国に、ポーランド人作曲家の活動を記念する樹木が植えられています。
本プロジェクトは、アダム・ミツキェヴィチ・インスティチュートとポーランド広報文化センターによって、広島市、広島交響楽団の協力を得て実現されました。この催しには展覧会「ワルシャワ。灰の中から蘇る不死鳥」オープニングのために広島を訪れた、ワルシャワ蜂起博物館代表が特別招待客として出席しました。
写真撮影:ポーランド広報文化センター/下坂涼(M-create)