ポーランド独立記念日およびイグナツィ・ヤン・パデレフスキ生誕165周年を記念して、11月12日、ポーランドの偉大な作曲家、ピアニストにして大政治家であるパデレフスキを偲ぶ記念イベントを、日本パデレフスキ協会、駐日ポーランド共和国大使館、ポーランド広報文化センターの共催により開催しました。
ポーランド広報文化センター所長による開会の挨拶ののち、駐日ポーランド共和国大使館ウカシュ・オスミツキ領事よりご挨拶いただき、ポーランド独立の父の一人として知られるパデレフスキが世界における主権国家ポーランドの理念の普及に果たした役割を強調しました。領事は、11月11日のポーランド独立記念日はポーランド人にとって祖国を取り戻した喜びの日であると同時に、ポーランドを信じて独立回復の戦いを応援したすべての人々に感謝する素晴らしい機会であると述べました。中でも、日本は第一次世界大戦後にポーランド独立を承認した世界で最初の国の一つであることに言及し、ポーランドと日本の関係が素晴らしい発展を遂げていることに喜びの意を示しました。加えて、両国の経済関係にも言及し、2025年9月には、ポーランドのORLEN社が所有するガス運搬船「イグナツィ・ヤン・パデレフスキ号」によって日本の大阪ガスへ液化天然ガス(LNG)が供給されたことも述べました。
ポーランドの偉大な作曲家、ピアニストにして大政治家であるパデレフスキの人物像については成蹊大学法学部 宮崎悠教授よりご講演をいただきました。宮崎教授は『戦勝記念碑とピアニスト』(群像社 2022年)の著者であり、本著書はポーランド広報文化センター協力による企画「日本語で読むポーランド文化叢書」の枠組みで刊行されています。
さらに、本イベントでは、2025年11月9日~23日にポーランド・ビドゴシュチュにて開催の第13回パデレフスキ国際ピアノコンクールに関する紹介も行われました。本コンクールの経歴や2026年3月に日本で開催予定の本年のコンクール優勝者リサイタルについてジャパン・アーツ代表取締役社長 二瓶純一氏にお話しいただきました。日本パデレフスキ協会およびポーランド広報文化センターの共同賞として、ポーランド広報文化センターにて記者会見が行われたのち、2026年3月17日~22日に東京、浜松、洲本、茨城にて本年のコンクール優勝者の演奏会が開催されます。1965年の第7回フリデリク・ショパン国際ピアノコンクール第4位入賞者である日本を代表するピアニスト中村紘子(1944年~2016年)を称え、この賞は中村紘子賞と命名されています。
イベントの最後は、日本パデレフスキ協会会長 横山幸雄氏によるピアノ演奏で飾られ、パデレフスキやショパンの曲を演奏されました。
イベントの会場内では、クラクフのヤギェロン大学音楽研究所アンナ・サラモン氏およびユスティナ・ションバラ氏による展示パネル「スーパースター パデレフスキ」が展示されていました。
写真:ポーランド広報文化センター/ヤロスワフ・スクザ











