31.12.2024 イベント, ニュース, 文学

『いまは、ここがぼくたちの家』日本語版刊行

ポーランド広報文化センターの助成により彩流社からバルバラ・ガヴリルク著/マチェイ・シマノヴィチ絵『いまは、ここがぼくたちの家』が田村和子氏の翻訳により出版されました。原書『Teraz tu jest nasz dom』は2022年にポーランドでLiteratura社から刊行されたものです。主人公はロシアの侵略によりウクライナから家族とともに避難を余儀なくされた小さな男の子。ポーランドで自分の新しい居場所を見つけようとする少年の目線から描かれている物語です。

 

ウクライナ情勢に関連して日本人とウクライナ人の間に数多く生まれた共感と連帯の証、またウクライナから避難を余儀なくされた人々を親身に迎え入れたポーランド人への敬意、こうした背景から、このポーランド語書籍が日本の翻訳者と出版社の目にとまることになりました。

 

田村和子(1944年生)は、『ノエルカ』(未知谷 1998年)、『嘘つき娘』(未知谷 2008年)、『ちびトラとルージャ』(未知谷 2013年)などマウゴジャタ・ムシェロヴィチの児童文学作品の邦訳を手がける。またヘレナ・ドゥニチ=ニヴィンスカ著『強制収容所のバイオリニスト―ビルケナウ女性音楽隊員の回想』(新日本出版社 2016年)およびタデウシュ・パンキェヴィチ著『クラクフ・ゲットーの薬局』(大月書店 2024年)の翻訳者でもある。

ポーランド広報文化センターの助成により出版された田村和子氏の日本語訳による書籍には以下のものがある。

・イヴォナ・フミェレフスカ著『ブルムカの日記――コルチャック先生と12人の子どもたち』(石風社 2012年)

・アンナ・チェルヴィンスカ=リデル著『窓の向こう――ドクトル・コルチャックの生涯』(石風社 2021年)

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