ポーランド広報文化センターと、ミヤザキケンスケ(日本のアーティスト)、目黒区(ポーランド広報文化センターの所在地)の協力により、東京に、世界平和のメッセージを伝え、ウクライナに対するポーランドと日本の連帯を表す、ポーランド・日本・ウクライナ共同制作の壁画「Meguro Poland Peace Project」が誕生しました。
ミヤザキケンスケは「Over the Wall」プロジェクトの作者であり (https://www.miyazakingdom.com/profile/)、地域社会の参加によって作られる絵画を専門にしています。東チモール、ケニア、ハイチの病院、エクアドルにある幼児を連れた女性を収容する刑務所など、全世界で多数の壁画を作ってきました。
子どもと大人によって描かれるミヤザキケンスケの幻想的な壁画は、喜びと平和のメッセージを届けます。2017年、日本のアーティストはマリウポリの集合住宅の建物に、手ぶくろの中で一緒に仲良く暮らしているさまざまな動物たちについてのウクライナのおとぎ話をモチーフに壁画を作りました。2022年、マリウポリにおけるロシアの戦闘行為の結果、建物は壁画もろとも崩壊しました。
ポーランド広報文化センターはアーティスト ミヤザキケンスケに協力を呼びかけ、壁画の候補地探しを続けながら、1年間にわたって、当センターによって主催されるウクライナのためのさまざまなイベントにおいて、マリウポリと破壊された壁画の歴史を物語ってきました。2023年春、目黒区が目黒区民センター児童館前広場を囲む3つの壁面を壁画のために提供してくださいました。
壁画プロジェクトはポーランドとウクライナと日本の諸要素を一つに結び付けています。描かれているのは、ウクライナ国旗の青・黄色の家を抱えているポーランドの民族服姿の少女。彼女は、ウクライナの擁護者でありウクライナ人の避難所であるポーランドを象徴しています。白い雲と赤い芥子から成る、人物のすぐ後ろの背景は、ポーランド国旗の白・赤色の絵画的表現です。芥子は色とりどりの野原に溶け込み、そこで世界中の子どもたちが戯れています。壁画にはまた、ウクライナの代名詞であるひまわりと日本の桜の花も含まれています。絵には目黒区民にとって大切な大鳥神社も登場し、そこから飛び立つのは白い鳥たち――ポーランドのコウノトリ、マリウポリを象徴するカモメ、日本の白鳥――です。
壁画制作の描き始めと描き終わりに合わせて、青木英二目黒区長、ウルシュラ・オスミツカ ポーランド広報文化センター所長、アーティストのミヤザキケンスケが出席して式典が行われました。式典にはウクライナのアーティストたち――ロマン・シエドヴォロシー(バイオリニスト)とアンナ(バレリーナ)夫妻――も出演しました。子どもたちはウクライナの平和を祈って、折り紙で白・赤色と黄・青色の鶴を千羽折りました。
壁画は、5月14~27日の2週間かけて生み出されました。その彩色には日本・ポーランド・ウクライナの子どもと大人が参加しました。
写真と紹介動画:ポーランド広報文化センター/マチェイ・コモロフスキ
紹介動画をご覧ください:https://youtu.be/4BNGfQxiGsI