東京で開催された第15回ポーランド・フェスティバルのステージにて、サックスカルテットの「ザ・ウープ・グループ」が2度演奏しました。このフェスティバルはポーランド広報文化センターが駐日ポーランド大使館、ポーランド政府観光局、ポーランド産業開発基金との協力のもと主催したイベントです。「ザ・ウープ・グループ」はクラシック音楽と現代音楽を得意とし、メンバー自身の編曲で幅広いレパートリーを演奏するカルテット。ジャズや映画音楽、ポップス音楽も扱っています。同グループは、ワルシャワで開催されているポーランド全国管楽器室内楽コンクール(2017年)、パリ国際室内楽コンクール(2017年アンサンブル部門)、ビドゴシチ国際室内楽コンクール(2017年)で優勝しています。
カルテットのメンバーは、ヤクプ・ムラス(ソプラノサックス)、マテウシュ・ドボシュ(アルトサックス)、クシシュトフ・コショフスキ(テナーサックス)、シモン・ザヴォドニ(バリトンサックス)の4人。5月20日には駐日ポーランド共和国大使館にて行われたEU拡大20周年記念行事の会場でコンサートを行いました。このイベントは、2004年にポーランドを含む10か国がEUに加盟したことを記念するもので、駐日ポーランド大使館とポーランド広報文化センターが、駐日欧州連合代表部および20年前にEU加盟を果たした各国の大使館との協力のもと開催が実現しました。「ザ・ウープ・グループ」はステージ上でルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第9番から「喜びの歌」を演奏、またポーランドの作曲家であるクシシュトフ・コメダ、ヤン・イグナツィ・パデレフスキの作品や、ヨーロッパを代表するヴィットリオ・モンティ、アントニオ・ヴィヴァルディ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの作品をそれぞれ独自のアレンジで披露しました。ポーランドの若きサックス奏者たちのステージに、客席からはスタンディングオベーションで熱い拍手が送られました。
来日期間中最後の公演として、同カルテットは今年2024年に創立100周年を迎える洗足学園音楽大学でもコンサートを行いました。客席には学生や教師陣が集まり、アドルフ・サックス国際コンクール優勝者(2019年)であり同大学でも教鞭をとる、齊藤 健太氏の姿も見られました。コンサート終演後には来場者が直接カルテットのメンバーたちと交流し、様々なサックスの演奏技術、カルテットにおける各自の役割、将来のことなどについて話をしました。
写真:ポーランド広報文化センター/ユスティナ・フレイフト