1.06.2021 - 30.06.2021 ニュース

【V4お茶会】スロヴァキア:伝統的チーズケーキ

ピンクのワンピースにピンクのマスクで、明るい笑顔でお出迎え下さった駐日スロヴァキア共和国大使夫人のアレクサンドラ・トマシコーヴァさん。

部屋の中が、ふわふわのパンのような、とってもいい香りです。

-今回は、スロヴァキアの家庭でよく作られるチーズケーキをご紹介します。作り方は難しくはないのですが、発酵のために時間がかかるので昨日作りました。

アレクサンドラ・トマシコーヴァさん

ベースの部分には、イーストを使うんですね。

-以前はおばあちゃんやお母さんは家で時間がある家庭が多かったですし、生地の発酵具合を見ておけるので各家庭でよく作られていました。今では、都心に住む人だと、目が離せないものを作るは大変でしょうね。

発酵しなくても、しすぎても良くない。

-そうです。その日によって気温や湿度が違い、窓が開いていたり、部屋のどの場所で発酵させるかによっても様子が変わってきます。イースト菌は繊細な生きものです。

 

今回は、上にチーズ以外にも色々乗っていますね。

-チーズとシナモン、チーズとプラムジャム、ケシの実とプラム、くるみの4種類で作りました。今回は甘いものばかりですが、ハーブ、白チーズ、ごまなどを散らせば食事パンにもなって、朝ごはんにも人気です。小麦粉500gが、イーストによって増えるので、自由に色々作ることができますよ。

形も、丸めてもいいし、クロワッサンのようにくるくる巻いても。四角く切って(シューマイを包むように)具を包んでも楽しいですね。

焼きたての香りは幸せな気持ちにしてくれるので、大体あっという間になくなってしまいます。(笑)

 

プラムのジャムも、おいしそうです。

-私は作ったことがありませんでしたが、おばあちゃんはよく作っていました。火にかけて、まぜては冷まし、また混ぜては冷ましを繰り返して、長い時には数日がかりで大量に作ります。長く煮込むと水分が飛ぶので、おいしさが凝縮するし、パンやクッキーに乗せても、だれないジャムになります。

いい香りが伝わるでしょうか

どんな飲みものと合わせて食べることが多いのでしょうか。

-リンデンの若葉と芽を煎じたお茶、蜂蜜とレモンを加えた紅茶、牛乳、ミルクたっぷりの「ホワイトコーヒー」、麦芽コーヒーなどが多いと思います。スロヴァキアには、アフタヌーンティーのように決まった時間にお茶を飲む文化はありませんが、友人や家族と楽しくおしゃべりする時には、このような組み合わせがあると話により花が咲きますね。

 

確かに、昨日焼かれたケーキとはいえ、この部屋に入った瞬間、マスク越しにもこの香りを感じて幸せになりました。この香りの中でのお喋りは、楽しいでしょうね。


最後に、作るときのコツを教えて下さい。

-生地を混ぜるときは、機械を使っても、手で混ぜてもよいのですが、終わりの合図は記事が「つやつや」して、「ふわふわ」になる瞬間です。よく観察しながら混ぜて下さいね。

それから、オーブンは高めの温度で余熱し、最初の10分は高めの温度で焼くこと。そしてその間はオーブンを開けないこと。こうすることで、イーストがしっかり働いてくれて生地がだれません。

アレクサンドラさん、楽しいお話と、素敵な時間をどうもありがとうございました!

スロヴァキアの伝統的チーズケーキ

<レシピ>
■材料■

生地
小麦粉  500g
インスタントイースト  1 包 ( 11g )
牛乳  300ml – 人肌程度に温める
砂糖  80g
無縁バター(有塩を使う時は、後述の塩を入れない) 100g – 溶かしておく
卵黄  Mサイズ2個分
塩 ティースプーン 1杯

チーズフィリング
卵黄  Mサイズ2個分
卵白  Mサイズ2個分
牛乳または生クリーム ティースプーン 2杯
粉砂糖  50g
レモン汁 テーブルスプーン 2杯
バニラエッセンス ティースプーン 1杯
シナモンパウダー お好みの量

■作り方■

チーズフィリング

ボウルにチーズと砂糖を入れてよく混ぜる。卵黄2つ、温かい牛乳(または生クリーム)、レモン汁、バニラエッセンスを加える。別のボウルで卵白2つをよく泡立ててメレンゲを作り、チーズのボウルに泡をつぶさないように混ぜ入れる。

生地
1.大きめのボウルに小麦粉と塩をふるって入れる。その他の材料も全て入れ、しっかり混ぜる。しっとり柔らかになり、よくまとまってつやが出るまで混ぜる。

2.ボウルにキッチンタオルやふきんをかぶせて、温かい場所に置く。およそ1時間、生地が2倍の大きさに膨らむまで寝かせる。

3.清潔な台と、麺棒にそれぞれ打ち粉をし、生地を置いて伸ばす。時々、台と生地の間に手のひらを滑らせて、台にくっつかないようにする。必要に応じて適宜打ち粉をする。生地の厚さの目安は、1,5cm。
直径6cmのケーキ型(クッキー型)でくりぬき、ベーキングシートを敷いた天板に乗せていく。中央を軽く手で押さえ、チーズフィリングが乗る場所を作る。
そのまま20分ほど置き、2次発酵させる。乾燥するようなら、濡れ布巾をかぶせておく。

4.チーズフィリングを中央に乗せ、シナモンを軽く振りかける。

5.180度に予熱したオーブンに入れ、10分焼く。その後、160度に下げて、狐色になるまで約15分焼く。オーブンによって適切な温度は異なるので、様子を見る。

<ケーキ制作とレシピのご提供>
駐日スロヴァキア大使館

大使夫人 アレクサンドラ・トマシコーヴァさん

写真撮影 Maciej Komorowski

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