18.10.2021 ニュース, ポーランド関連コラム

外交と音楽 第18回ショパン国際ピアノコンクール

栄えあるショパンコンクール の開催地としてワルシャワが音楽の都となるのは18回目。ポーランド外務省は政治家・外交官でありショパンのファン、アマチュアピアノ演奏家でもあるシモン・シンコフスキ・ヴェル・センク ポーランド共和国外務省次官と共に外交とショパンについてご紹介します。

ワルシャワが、最も権威あるピアノ・コンクールの一つであるショパン・コンクールによって、世界の音楽首都になるのは、今回でもう18回目です。

この大いなる音楽の祝典は、1927年から、ショナル・フィルハーモニーで催されています。

私はこれから、政治家・外交官として、同時にショパンの愛好家、アマチュア音楽家として、音楽と外交の結びつきについて、みなさまに少しお話ししようと思います。

コンクールの名となったフリデリク・ショパンは、自作品に愛国的モチーフを織り合わせましたが、パリで作曲され、十一月蜂起鎮圧とロシア軍によるワルシャワ占領後の絶望感に満たされた「革命のエチュード」はその一例です。作曲家ショパンはまた、国外の貴族サロンで演奏し、十一月蜂起経験者などのために、慈善目的で出演料を寄付して、ポーランド事情に心を寄せつづけました。ショパンがロンドン市庁舎で開いたのは、そのような演奏会です。

ショパンと外交の結びつきには、ほとんど直接的なものもあります。ご存じの方はわずかですが、現在の駐仏ポーランド共和国大使公邸は、ショパンがその世界的キャリアを築きはじめた場所なのです。

ショパン音楽によってアメリカ合衆国をほとんど熱狂の渦に巻き込んだのが、偉大なるピアニスト、作曲家、外交官のイグナツィ・ヤン・パデレフスキです。演奏でアメリカ人の心をつかんだ彼は、音楽を最も価値の高い事柄、すなわちポーランド独立のための活動に用いました。回想に記しているように、音楽と愛国心は彼にとって一つでした。

しばしば、外交は多楽器で演奏する芸術だと言われます。ちょうどオーケストラ団員のように、一人一人の外交官には演奏すべきパート譜があります。

みなさまにおかれましては、ぜひポーランド外交の活動にご注目ください。しかし今は、フリデリク・ショパンの音楽をお楽しみになるのに格好の時です。ぜひ第18回ショパン・コンクールをご覧になってください。

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