ロシアによるウクライナへの全面侵攻から4年を機に、ポーランド広報文化センターは河出書房新社の協力のもと、『カティンの森のヤニナ』の著者である小林文乃氏を迎えてのトークイベントを開催しました。ユゼフ・ドヴボル=ムシンツキ将軍の娘であり、カティンの森で殺害された唯一の女性兵士であるヤニナ・レヴァンドフスカのたどった運命をめぐって書かれたこの本は、2025年に開催されたポーランド外務大臣主催「最優秀歴史書コンテスト」で特別賞を受賞しています。
ポーランド広報文化センターのウルシュラ・オスミツカ所長による挨拶では、ポーランドの歴史を国外に広めることを目的としたコンテストで名誉ある特別賞を受賞したことを祝福しました。また、カティンの森での虐殺は、1940年春にソ連内務人民委員部によって決行され、ポーランドとロシアの関係において、根本的な懸案事項として現在も残っていることを指摘しました。これは、ポーランドの知識層および国家エリートに対するソ連の大量虐殺と、何十年も維持されてきた「カティンの森の嘘」の象徴です。ロシアの犯罪的政策は過去のものではなく、現在のロシアの外交政策に生々しく存在する要素であり、その証拠が継続的なウクライナ全面侵攻であることを強調しました。
小林氏はまず、受賞作について簡単に紹介した後、本書の執筆に至った経緯や自身のポーランド訪問についての発表を行いました。さらに、カティンの森の虐殺に関する歴史は、日本の歴史学やノンフィクション文学ではほとんど扱われていないことに注目しました。主に日本では、日本国内でも人気を博すアンジェイ・ワイダ監督の映画『カティンの森』を通じてこのテーマに触れられています。
その後、ウクライナで続いている戦争に深い関心を寄せ、ウクライナ社会やウクライナ人避難者を支援する活動を続けている早稲田大学のロバート・キャンベル教授をステージ上にお迎えし、小林氏との対談が行われました。活発な議論の中で両氏は、歴史的および現代的な文脈におけるロシアの攻撃的な外交政策の問題を取り上げ、自身の出版物に登場する人物や、ポーランド、ロシア、ウクライナを訪問中に出会った人たちの話を通して、この問題を具現化しました。
このイベントに際し、1944年のワルシャワと、2022年にロシア軍により破壊されたマリウポリの両都市がたどった悲劇的運命の類似性を示す展示「ワルシャワとマリウポリ 廃墟の街、闘争の街、希望の街」と題された展示も併催されました。社会福祉法人福田会によるウクライナ人避難者支援のための募金活動も同時に実施されました。
写真:ポーランド広報文化センター









